イチロー選手と松井選手

予告どおり、前回に続いて野球ネタです。
なぜかトレードの話題よりも好評でして、逆に皆さんから色々と教えていただきました。

メジャーのアスレチックスが実際に出塁率重視のチーム作りを実践していたことや、『マネーボール』(マイケル・ルイス著、ランダムハウス講談社)という本に書かれているといった貴重な情報をいただき、ありがとうございます。

やはり野球先進国のメジャーでは既に実践していたのですね。
日本ももっと統計的なデータを重視した野球をやったほうがいいと思うのですが・・・。(そうすれば、もっと安い年俸の選手でも強いチームができると思います)

さて、本日の本題に入りましょう。

前回はチームの得点力ということに関しては、「打率」よりも「出塁率」や「長打率」のほうが重要だというお話をさせていただきました。
それを現在メジャーで活躍中のイチロー選手と松井(秀)選手に当てはめてみたいと思います。

まず打率は無視して、直近5年間の出塁率と長打率の平均を出してみます。

[ イチロー選手 ]
年 出塁率 長打率
2007 0.396 0.431
2006 0.37 0.416
2005 0.35 0.436
2004 0.414 0.455
2003 0.352 0.436

[ 松井選手 ]
年 出塁率 長打率
2007 0.367 0.488
2006 0.393 0.494
2005 0.367 0.496
2004 0.39 0.522
2003 0.353 0.435

これらを年単位で単純平均すると、
イチロー選手は、出塁率:0.376、長打率:0.435 となり、
松井選手は、出塁率:0.374、長打率:0.487 となります。
※ちなみにこの指標でみると、アレックス・ロドリゲス選手がどれだけ恐ろしいかわかると思います。

これらのデータを見ると出塁率はほぼ同じ、長打率は圧倒的に松井選手のほうが優れています。
つまり、得点力においてもっとも重要となる指標で比較するかぎり、一般的なイメージとは違って松井選手のほうが優れているということになるわけです。(あっ、ついに言ってしまった・・・)

もちろん、イチロー選手は走塁や守備など、他にも圧倒的に優れている部分の多い選手ですので、単純に松井選手のほうが優れているということではありません。(なので、イチローファンの方は怒らないでくださいね)

問題はここからです。
イチロー選手と松井選手は打率が比較にならないほど違う(イチロー選手のほうが圧倒的に高い)のに、なぜ出塁率が変わらないのでしょうか。

その答えは、イチロー選手の内野安打の多さにあります。

イチロー選手は積極的に打っていくタイプの打者なので、非常にヒットの数が多いわりに四死球がとても少ないのが特徴です。
そして、内野安打の比率が異常に高いため、内野安打を除くとなんと打率は2割6分~2割7分くらいまで下がってしまう計算になるのです!

これは何を表すかというと、ボールを打ってから1塁ベースに到達するまでの時間が0コンマ何秒かでも遅くなれば、打率が劇的に落ちてしまう可能性を秘めているということになります。

イチロー選手は現在34歳です。
人間の瞬発力はどんなに鍛えていても、30代前半くらいから急激に落ち始めることを考えると、もしかしたらそろそろ・・・という不安を持っているのは私だけでしょうか?

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